31平成��年度補正事業計画名画期的デザインである「混色ギョサン」の新規開発および高品質量産体制の確立事業の背景混色の不良品を新製品として当地・御所市はかつて全国一のサンダル生産量を誇り、最盛期には市内に���社以上の製造・下請業者が存在した。しかし安価な海外製品に押されて減少し続け、今では製造業者は当社含め数社のみとなっている。当社は国産の一体成型サンダルだからこそ実現する高耐久性を維持しつつ、基本的に単色成型ではあるがカラーバリエーションという付加価値、従来の地味な色以外に明るい色を増やす事で自社ブランドの価値を高めてきた。製造時に色替えを行うと�色の原料が混ざった“混色品(不良品)”が発生するが、地味な色同士では目立たなかった混色品が、明るい色同士になる事で奇麗なマーブル模様になりデザイン性に優れて見えた為、アパレル関係などデザイン重視の顧客が気に入る可能性を感じた。そこでサンプルとして顧客に提示すると好感触であり、製品化および量産化の要望が出たため、今まで事故的に発生した「混色マーブル模様」を�つのデザインとして製品化する事を計画。その為に専用の射出機の導入を検討した。かつての不良品を新たな製品として企画専用射出機で量産化を目指す事業の成果専用設計の射出機による量産化 混色品は、同一金型で樹脂ペレットの色を変更する際、射出機の構造上、それまでに製造していた色ペレットがシリンダ内に残り、次の色と混ざって成形される事で発生する。 通常であれば色の切り替え時に数足分しか発生せず、模様も色のバランスも固定できなかった。製品化する為には、模様は固定出来ないので度外視するにしても、最低限�色の樹脂ペレットを均一に射出し、色のバランス・品質を安定化させる必要があった。 そこで、補助事業において樹脂ペレットの投入口(ホッパー)・シリンダを�基ずつ独立して搭載した射出機を導入。 これにより常時�色同時に射出する事が可能となり、シリンダ内部で�色に混ざる事も無く、配色バランスを均一化でき、安定して美しい「マーブル模様の混色ギョサン」の量産体制が整った。株式会社 丸中工業所
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