ものづくり補助事業 成果事例集
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25平成��年度補正事業計画名社会インフラ高度化に質する高品質コンクリート生産体制の確立事業の背景価格競争から品質競争へ近年の市場動向として、生コン工場の統廃合で事業者数が減少しており、主な販売・流通商材となるJIS規格生コンの価格適正化は進んできているが、国交省が提唱するi-constructionにより生コンを使用する現場においても生産性向上を目的とした二次製品の使用が増え、将来的に生コン出荷量の増加は見込みにくい状況となっている。一方で、耐震基準の厳格化などから高強度・高流動・繊維混合生コンなど特殊生コンの需要比率が高まっており、業界全体でより品質を求められる傾向が強くなっていた。当社では既に特殊生コン製造において国交省大臣の認定を取得している為、付加価値の面においては高い競争力を確保できている。そこで、当面の課題として品質の向上と安定化、生産効率向上による利益率改善を目標とし、補助事業による製造体制の改善を行う事とした。事業の成果“水を制する“トータル管理システム生コン製造において水分比率は最終強度を左右し、構造物の耐久性に大きく影響する。骨材(セメントに混ぜる砂利等)の表面水量(砂の表面を覆う水分量)は天候・時間経過により刻々と変化するが、表面水量の変化によって単位水量(生コン�立米あたりの水量)が大きく変動し、最終強度・品質に影響する為、品質の安定化には「水の管理」が不可欠だった。補助事業では水の管理を徹底して行う為に品質・出荷・販売・動荷重の各管理システムと、ラジオアイソトープ技術を活用した表面水率測定器・単位水量測定器、出荷管理の為の配車用電光掲示板を導入。これにより水分量のリアルタイム自動測定が可能となり、品質の向上・安定化、廃棄ロスの削減に繋がった。自動測定により表面水量のサンプリング試験が効率化でき、配車も円滑化され業務効率が格段に向上した。水分量測定器によるリアルタイム管理生コン製造時の品質向上・安定化計画株式会社 吉田生コンクリート

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