ものづくり補助事業 成果事例集
13/43

12●大鉄砲うすくち醤油(金キャップ):実の白い超大粒大豆の特長を生かし淡い色と穏やかながらもフレッシュな香りが特徴。豆腐や白身の刺身、シラスなど繊細な食材との相性が良い。●大鉄砲再仕込み醤油「円熟」(黒キャップ):大鉄砲のこいくち醤油に、もう一度希少な大鉄砲大豆を仕込んだ贅沢な再仕込み。超濃厚でありながら癖のない味わいで低塩、まろやか。katakami116@gmail.com代表者名代表 片上 裕之所在地奈良県御所市森脇329連絡先TEL:0745-66-0033/FAX:0745-66-1933ホームページhttp://www.asm.ne.jp/~soy/E-MAIL片上醤油業種分類食料品製造業事業内容“木桶仕込み”醤油、酒類、食品の製造・販売片上醤油の概要奈良県産大豆を使った“木桶造り”の醤油蔵当蔵は����年創業。大正時代に作られた木桶で発酵熟成を行う、国内でも数少ない“木桶造り”が特徴の醤油蔵である。こいくち・うすくち・たまり・再仕込の�種を製造しているが、特に“うすくち”に拘っており、“うすくち”だけでも天然醸造/大鉄砲大豆使用/有機認定の�銘柄を展開。出荷量の約�割を“うすくち”が占め、業界内でも珍しい構成比の蔵である。原料は有機認定を除く全銘柄で“奈良県産”の大豆を使用。主に「サチユタカ」だが、希少な在来種「大鉄砲大豆」も使う。奈良県に居する醤油蔵だからこそ、“日本一”だと思える地元“奈良県産”の大豆を使う事が地域貢献・地域還元であり、当蔵の存在意義である。今後も奈良県産の原料・道具で醸造を行う、純粋な“メイドイン奈良”の醤油を仕込んでいく。片上醤油が参加する2つの活動木桶職人復活プロジェクト/木桶仕込み醤油輸出促進コンソーシアム年々縮小が続く“木桶”界隈だが、近年は若手職人を中心に面白い活動で盛り上がりを見せている。����年に「木桶職人復活プロジェクト」が発足し、失われつつある“木桶”の保全と木桶職人の育成の為、木桶に関わる人達が集まって新桶を作る活動を行っている。初期は��人程だった参加者が今では���人を超えた。伝統文化保全の活動を評価され、����年に第�回「古典の日文化基金賞」受賞。また、“樽”醸造文化との共通点から海外において“木桶仕込み醤油”の評価も高まっており、輸出による販路開拓を目指す「木桶仕込み醤油輸出促進コンソーシアム」が農林水産省の補助を受け����年に設立された。当蔵を含む醤油醸造��社・輸出商社・有識者らが参加し、アジア最大級の国際食品・飲料展「FOODEX」に出展するなど、世界に向けたアピールを行っている。片上醤油の希少製品希少在来種「大鉄砲大豆」醤油「大鉄砲大豆」は、����年代後半頃から県内の農家で自家採種により代々植え継がれてきた、市場に出回らない“幻”の超大粒な在来種大豆である。����年に三木食品工業(大和郡山市)と鎌田ファーム(田原本町)が協力してわずか��kgの種から復活させ、����年に(一社)大和大鉄砲大豆振興協会を設立。種子の保全、確保、生産、加工・流通、知名度の向上を図った普及活動を開始。����年には「大和大鉄砲」として商標登録された。協会の「地元・奈良県産の原料を保全・普及させる」という活動目的に共感し、大豆を扱う当蔵も活動へ参加している。当蔵は大鉄砲大豆で醤油を仕込む県内唯一の醤油蔵として奈良県の在来種大豆の普及拡大に努めつつ、近隣の耕作放棄地で大鉄砲大豆を栽培推奨し、収穫物を原料として受け入れるwin-winの生産・加工サイクルの成立で地域貢献も目指していく。

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る