ものづくり補助事業 成果事例集
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05当社は、約20年前より足の疲れ・むくみの解消を目的とした「着圧ソックス」を一般消費者と医療従事者向けに展開しており、生産技術・ノウハウは十分に蓄積している。「国内メーカーとして、日本人に合ったサイズをリーズナブルな価格で」という思いの元、平成29年より康仁会西の京病院血管外科センター長の今井崇裕医師と連携し、弾性ソックスの開発を開始した。着用時の圧迫圧に関する技術は問題無かったが、要求される生地の薄さが最大の課題であり、別注糸を使用しても現有の編機では限界を超える薄さであった為、本事業において、より薄い生地の製造が可能なハイゲージ編機の導入を計画した。これにより、医療機関の要求を満たす仕様の弾性ソックスを完成させることができ、量産体制の構築、事業化の目処が立った。販路については、医療機関の既存納入業者との競合や製造販売に許可が必要となる等、課題がいくつか残っており、医療機関以外の販路も含めて鋭意模索中である。事業の背景事業の成果〈事業計画名〉 ハイゲージ編立機の導入による薄手の医療用着圧ソックスの試作開発医療用着圧ソックスの問題点靴下は目的によって様々な種類がある。医療分野においては、血栓・リンパ浮腫予防を目的とした「医療用着圧ソックス(弾性ソックス)」というものがあるが、現在国内で流通している弾性ソックスは輸入品が大半を占めており、日本人の体形に合ったサイズと圧力の製品が少ない上に価格が高く、患者にとって経済的負担が大きいという問題点があった。国産弾性ソックスの完成弾性ソックスは、一般的な着圧ソックスと同様に圧迫する為のゴム糸を使用しながら、ストッキング状の薄い生地を要求される。標準のハイゲージ編機ではゴムの伸縮性に耐え切れず、また生産可能な生地の薄さも限界がある為、別注のハイゲージ編機と、爪先縫製専用のロストミシンを導入。平成29年度補正医療機関との連携による製品開発日本人に適応した医療用着圧ソックス太陽ニット 株式会社

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