ものづくり補助事業 成果事例集
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41り・安全・ヘルシーといった高付加価値品の人気が高まっている。豆腐を始めとする大豆・豆製品は昔から健康的な食品として認知されており、商業統計や厚生労働白書からも、大豆・豆製品の摂取が健康に繋がると考える人が多い事が読み取れる。当店の豆腐は“手作り”で“国産大豆”を使用しており、“保存料・添加物など最低限”しか使用していない為、市場においては高付加価値品となるが、手作りの宿命ともいえる“日持ち”の悪さや生産量の課題があり、製造所を中心とした地元周辺の小さな商圏でしか製品展開できずにいた。今後の事業展開を見据え、継承してきた製法を活用しながら、革新的な設備投資により製法技術に改良を加え、生産性・日持ち課題の解決を計画。また、新しい高付加価値製品の開発を行い、新たな市場開拓・商圏拡大・顧客獲得を目標として本補助事業を実施していく。現在当店が保有する窯では炊きムラがあり、工程上のボトルネックとなっていた為、本事業で豆乳プラントを一新。絞り機も刷新する事で、非常に高濃度・無添加の豆乳を安定して生産できるようになった。合わせて、製品管理用の水槽を刷新。継承してきた製法を独自のノウハウで改良した結果、賞味期限を大きく伸ばす事に成功した。この2点の成果により、高付加価値かつ賞味期限の長い製品開発が可能となった為、まずは限定的に生産し、希少価値まで付加した製品の開発を行っていく。事業の背景事業の成果〈事業計画名〉 国産大豆100%無添加高濃度豆乳による豆腐革命及び新展開事業“手作り”ならではの課題近年、健康を意識したヘルシー志向の消費者が増加しており、国産・手作日持ちの延長と高濃度豆乳の完成通常、大豆を洗浄し、水に漬け水分を含ませ(浸漬)、細かく砕き(摩砕)、加熱し(煮炊き)、絞って豆乳とオカラに分離させる(絞り)と、豆乳が出来上がる。この後、“にがり”などの凝固剤を加えると豆腐になるが、豆乳の濃度が変わる事で、味わいや風味が全く異なってくる。最も重要な工程は「煮炊き」で、その豆乳を使用する製品の品質を大きく左右する。平成30年度補正高濃度・無添加豆乳の生産体制構築と技術改良による品質向上化計画株式会社 林とうふ店

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