ものづくり補助事業 成果事例集
32/51

31近年、アジア・アフリカ系の新興国を中心とするインフラ整備を背景としたプラント・工場の建設・増改築・大型化・メンテナンスによる日本製特殊バルブ製品の需要が増大しており、要求される仕様は年々高度化・大型化している傾向が見られる。その為、主要顧客より生産力向上と大型化対応の要請が出されていた。当事業所では独自の切削加工技術を確立しており、同業他社と比較しても約3分の1程度しかリードタイムが掛からない技術を有しているが、現有機の機械剛性により“ビビり”振動が発生してしまい、理論上の加工速度が出ずボトルネックとなっていた。また、現有機では治具固定サイズに限界があった為、本事業において独自技術を満遍なく活用できる機能を有した設備を導入し、顧客ニーズに応える生産体制の改善を目指す。事業の背景事業の成果〈事業計画名〉 プラント向け特殊バルブ部品等の生産性向上をもたらす加工技術の高度化ボトルネック工程の解消当事業所の主軸事業である「特殊バルブ」は、液体・気体などの流体制御機器として、世界各国のあらゆる分野におけるプラント・工場などで使用されている部品である。生産効率向上と対応サイズの拡大本事業において、独自技術を活用する為の機能・剛性を有した機械を選定し導入した。これにより、独自技術を適用しても“ビビり”振動が発生することなく、想定通りの加工時間を達成。リードタイムを現状の40分から10分へ短縮する事ができ、生産効率を2倍以上に向上させる結果となった。また、長尺対応が可能となり、今までは直径60㎜/長さ300㎜が上限だったが、直径70㎜/長さ800㎜まで対応サイズを拡大。独自加工技術を最大限発揮できる生産環境が整い、顧客ニーズに充分対応できる状況となった。平成29年度補正ボトルネック解消による生産効率向上独自技術を最大限に発揮させる体制の構築ナカセ工業

元のページ  ../index.html#32

このブックを見る