洗面台やキッチンへのニーズの高度化で、形状や構造の複雑化・高精度化の要請が高まっていた中、顧客ニーズに応じることができるデザイン対応力が競争優位性へとつながっていた。 また、主要取引先からはニーズとして、多品種変量ロット化が進んでいる上に、建設・リフォームの面においてはコスト面から工期の短縮化が進んでいることから、多品種変量ロット生産、さらには短納期化への対応が急務となっていた。 しかし、当時の製造工程では治具取り替えや段取り替えが頻発し非効率化を招いており、さらに、生産台数が限られていたため、引合いに応えきれず売り逃す機会損失が発生していた。■セル生産方式1人または少数の作業者チームで、製品の組立工程を完成まで受け持つ生産方式。 最新設備である数値制御多軸加工機の導入により、工程削減と工程間移動の縮小を実現。セル生産方式が効率化され、多品種変量ロット生産・短納期要請に応えることが可能となった。また、数値入力による操作による、熟練従業員以外でも加工処理ができ、多能工化と同じ効果を得られるようになった。 さらに、デザイン性・オリジナル性の高い製品に対し、生産能力不足によりこれまで応えられず逃していた発注にも対応できるようになり、大手ハウスメーカー等、新規受注の開拓にも取り組む体制を構築することができた。■多軸加工機複数径の穴あけ、ドムスン(木製キャビネット底部の鋲状の部品)打ち込み、接着剤流し込み等を1工程で行う機械。事業の背景デザインの多様化を強める取引先のニーズ事業の成果多軸加工機によるセル生産方式の効率化35〈事業計画名〉 多軸加工機による多様なデザインに対応するセル生産の生産性向上令和元年度補正多軸加工機導入による生産性向上で多品種変量ロット・短納期化の実現株式会社 萩原
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