ものづくり補助事業 成果事例集
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 回転体がスムーズに動作することで、安定した性能を発揮するための回転体のバランス加工は、回転体の高速化・大型化が進む中、より重要性が高まっている加工である。 当社では、印刷機ローラー(毎分1,000回転以下)等の加工を主としており、設備もその基準に即したものであった。 一方、取引先から要求される高速回転製品の回転数は従来設備の対応回転数を大幅に超えるものであり、高精度のバランス加工に対応できる精度確保が困難となっていた。 また、従来設備では、加工できる大きさも限られ、対応できない大型製品もあり、取引先の要望に応えることができないケースが増えていた。そこで、高速回転製品に対応できるバランス加工の精密化・大型化が急務となっていた。 高精度かつ大型製品の加工が可能なバランサーマシンの導入により、従来加工できなかった大型で重量のある製品の精密加工が可能になるとともに、従来設備では大きさによっては分割作業となっていた大型製品に対しても、一括での作業が可能となり、段取時間、バランス加工時間共に大幅短縮することができ、リードタイムの短縮に繋がった。 また、バランス加工の高精度化・大型化により、高速回転を要求される船舶用のプロペラ加工や大型製品加工等、当社において新規分野への参入が可能となった。さらに、リードタイムの短縮により、既存の取引先からの受注も増加となった。事業の背景高速回転製品の加工に必要な精度の確保事業の成果新規設備による高精度化・大型化17〈事業計画名〉 バランサーマシン導入による高精度加工化令和元年度補正高精度バランサーマシンの導入で高精度・大型化が要求される新規分野への参入芳明工業

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