ものづくり補助事業 成果事例集
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 当製材所は1960年創業で、以来60年に亘って、ひのき専門の製材所として稼働している。 創業当初は建築用木材の製材事業を展開していたが、近年の建材需要の低迷を受け、1994年より代表が率先して建材以外の木製品開発を開始。現在に至るまでに開発した製品群は30種以上に及び、その数の多さから「吉野のエジソン」という二つ名で呼ばれる。 現在では開発した製品の中でも「ひのき精油」「おが粉」を主軸に、いくつかの「癒し加工品」を加えた建材以外の製品が当製材所の主力商品であり、売上の7割以上を占めている。 主力看板商品である「吉野ひのき精油(エッセンシャルオイル)」は自社生産の「吉野ひのきおが粉」より抽出し、香料用・工業用原料・一般用として展開。精油抽出時に発生する「水」についても「吉野ひのき樹液水(フレグランスウォーター)」として販売し、その他には「枕」「石鹸」「まな板」や、ひのき以外の材を使用した木製品を扱う。ひのき精油・樹液水・おが粉・その他癒し加工品の製造販売・建築用木材・無垢フローリングの製造など 主力商品とはいえ、「ひのき精油」「おが粉」自体は独自性が無く、それぞれを専門的に製造販売している企業は他にも存在する。 しかし、異業種である香料会社と事業提携し、ブランド材である吉野材の中でも価値の低い間伐材・曲材・節材・虫食い材・端材を余すところなく使い、「ひのき精油」「おが粉」双方の原料化・製品化まで自社で完結させる加工生産プロセスを「木材総合ビジネス」として展開する点は当製材所の強みであり、世界的に見ても類を見ない。 当製材所のような木材総合ビジネス展開は、建材需要低迷の対策、吉野材ブランド強化、吉野木材業界全体の活性化に繋がると考えている。今後も事業の安定化と、新製品の開発に努めていきたい。kitaseizai@chive.ocn.ne.jp喜多製材所の概要喜多製材所の製品喜多製材所の強み木材総合ビジネスによる建材依存脱却代表者名代表 喜多 繁彰所在地奈良県吉野郡吉野町橋屋57-15連絡先TEL:0746-32-2268/FAX:0746-32-2085ホームページhttps://www.hinoki.pro/E-MAIL14「吉野のエジソン」が生み出す製品群「吉野ひのき」から「吉野ひのき精油」「吉野ひのきおが粉」で再ブランド化を狙う喜多製材所業種分類木材・木製品製造業事業内容

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