海外原木の高騰により国産材活用へ大きく舵を切る中、国産材特有の課題(水分が多く強度が劣り、釘割れ発生が多い)解決を早期に行い、品質向上と同時に生産能力増強に取り組む事が急務となった。当社の保有機器による従来の油圧式釘打ち方式では、油圧が低下した場合、釘の打ち込みが安定しないため、木材と木材の接合が不十分となり、パレット製造品質が安定しないという課題が発生。そのため当社の生産設備・能力では限界となっており、さらに顧客の発注依頼が増加している中、自社で生産できる数量のみの販売となっており、機会損失となっていた。コンピュータ制御により常時油圧力を監視し、木製パレットの完成品質を確保できる設定範囲内の油圧レベルのときのみ釘打ちする油圧制御方式を確立。さらに接合部材にステンレス製釘を用い釘割れ発生を低減し、高品質かつ安定した生産体制の構築を実現。不良発生率を低減し、生産能力増強が可能となった。以上の結果、当社の木製パレットにおける市場競争力が向上。既存・新規顧客要求にタイムリーに応えることが可能となり、当社経営力向上に繋がった。事業の背景海外原木の高騰による国産材へのシフト事業の成果釘割れ発生を低減し、品質向上体制を構築51〈事業計画名〉 国産材に適応した油圧式木製パレット製造システム構築による品質向上平成29年度補正独自着想のコンピュータ制御システムによる国産材木製パレットの品質向上野原精密木工株式会社
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