ものづくり補助事業成果事例集
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当社は他社に先駆け約30年前から日本酒の輸出を行っていたが、2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され、世界的な和食ブームで日本酒の愛好家が増えた事で、最近10年間で日本酒輸出量は約2倍に増加。飽和していた国内市場から海外に販路を求める企業も約10倍に増加しており、海外日本酒市場での競争率は実に5倍以上に跳ね上がっていた。近年の日本酒輸出企業の増加は大きな脅威であり、自社商品の輸出実績が減少傾向にあった為、海外販路における生き残りと販路拡大を実現するべく他社が殆ど手掛けていない「生酒」の輸出を計画。日本酒は瓶詰めした時点から風味の変化(酸化)が始まり、熱処理(火入れ)しない「生酒」は、特に変化が早い。海外で流通させる為には如何に風味の変化を抑えて通年製造するかが課題であり、対応可能な製造体制の構築に取り組むと共に、中長期的な市場開拓策として、海外消費者の味覚に合った日本酒の製造・輸出と、蔵元としての「味の承継」まで見据え、味の「見える化」にも取り組んだ。本事業においてはサーマルUSタンク、アルコライザーなどの設備を導入。醸造後にサーマルUSタンクで低温貯蔵し、出荷直前にSFフィルターでろ過処理して瓶詰めする事で、通常の低温瓶貯蔵より更に新鮮なしぼりたてと変わらない状態での出荷が可能となった。また、アルコライザーの活用で製品の風味・成分などをデータベース化。国・地域毎に異なる現地の味覚・料理に合わせた相性の良い酒の提案が可能となった。更に、現状は「社長の舌」に頼っていた味の再現性が生まれ、味の承継への不安が無くなった事も大きな成果である。事業の背景激化する海外日本酒市場の生存競争事業の成果貯蔵後でも新鮮なしぼりたてで出荷が可能に47〈事業計画名〉 生酒製造体制の革新と共に、本物の日本酒で世界を酔わせろ!平成28年度補正低温貯蔵設備の導入・製造体制構築で「生酒」の海外展開が実現株式会社 今西清兵衛商店

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