当社の主な顧客は化粧品や医療品業界となるが、小物容器を主力とする為、受注構造上、試作品や緊急追加など多品種小ロットの案件が多く、その都度生産計画の再調整が必要であり、生産効率・利益率が改善できない状況が続いていた。また、近年の脱プラスチックの世論や、中身成分のガスバリア性等から、現行の油圧式中空成形機では成形が困難なPET樹脂を使用した製品の顧客ニーズが高まっていた。そこで、新型の電動式中空成型機を導入し、今後、PET・ナイロン・バイオといった新素材に対応することで、①生産効率の向上、②新素材を使用した高付加価値製品生産、③不良品やバリ等のリサイクル率100%、④生産計画立案業務のAI自動化、の4つを目標とした。企業革新として抜本的な生産・管理体制の刷新を計画し、その一環として本事業において電動式成形機の導入を行った。これにより、顧客ニーズの高まっている新素材の量産が可能となり、素材樹脂の再利用に加え、生産コスト(電気代やメンテナンス費用)の削減、生産リードタイムの短縮につながった。導入成果として生産効率の向上が見られた為、現行の油圧式成形機を電動式成形機に更新する大きな要素となった。加えて、飛び込み注文でその都度大きな調整が必要だった生産計画においてもAIで自動立案化する事で効率的な受注が可能となり、急な案件の機会ロスを最小限に抑える事が可能となった。事業の背景顧客ニーズと生産効率と利益率の悪循環事業の成果多品種小ロットに特化する生産体制の構築43〈事業計画名〉 新素材プラを使った小容量・高精度・高品質容器生産体制の構築平成30年度補正新素材への対応で高付加価値製品の実現多品種小ロット特化の生産体制を貫く株式会社 大和化成
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