■伸線加工伸線(金属線を細く引き伸ばす作業)と熱処理(引き伸ばして硬くなった金属線を熱処理して軟らかくする作業)の繰り返しで行われる金属線を細く伸ばす加工近年日本国内企業の製造現場は、市場のグローバル化に伴い製品の需要が高く、労働賃金が安い海外への工場移転の傾向が顕著となっていた。また、海外から安価な製造製品が流入してくる現状もあり、日本国内の製造現場からは高品質・高付加価値に加え、価格に対してはグローバルな対応を求められるようになっていた。このような市場のニーズに対して、現有設備の生産能力では限界があり、顧客からの要望に応えることができない状況となっていた。そのため、ボトルネックとなっていた加工工程における作業者の溶接にかかる時間、並びに伸線加工時の設備停止時間の削減を目指し、極細線再伸線加工用母材の大型化設備の導入に取り組むことになった。■再伸線用母材伸線加工された金属線を更に細く引き伸ばす際に元となる加工用母材(ボビンに巻き取られた伸線加工された金属線)極細線再伸線加工用母材の大型化設備の導入により、大幅な生産性と品質両面の向上が可能となった。作業工程でおよそ8倍の大きさの製品を巻き取ることができるようになったため、作業者が溶接に費やしていた時間が短縮。また、溶接不良で発生していた断線が無くなり、製品ロスの減少により製品品質とともに歩留まり率も向上。さらに生産性が上がることで、価格面においても利益を損なうことなく競合他社との競争力強化へとつながった。事業の背景求められるグルーバルな価格対応と高品質、高付加価値事業の成果大幅な生産性と品質両面の向上による競争力強化35〈事業計画名〉 極細線再伸線加工用母材の大型化による大幅な生産性の改善平成28年度補正再伸線用母材の大型化がもたらす大幅な生産性と品質両面の向上酒井伸線 株式会社
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