生活者のライフスタイルのニーズの変化や、競合他社の後継商品の展開により、自社ブランド「Like-it」シリーズの訴求力にかげりが見えてきた。ブランド力・付加価値の低下による価格競争に巻き込まれないよう価格を維持しつつ、顧客ニーズに対応した製品のグレードアップに取り組む事が急務となった。中でも、ブランドの代表商品「横型ダストペールオルア」の販売数量の縮小は、ブランドに大きな影響を及ぼすため、顧客の要望である「タイヤ」などの改良が必須となっていた。当社の革新二重成型用金型技術とIoT革新ロボット成形機を用いることで、価格と機能性が両立できる体制づくりに取り組んだ。革新二重成形用金型技術とIoT革新ロボット成形機による2色成形(硬い樹脂の上に柔らかい樹脂を積層する)で、タイヤの外周部を柔らかい素材に変更し、滑らかな動きを実現。さらに、IoT化による革新ロボット成型機のネットワークを構築することにより、樹脂搬送機から成型機、取り出し機からラベル貼り機、梱包に至るベルトコンベアーまで、ロボットとして無人で動かす成形設備を構築。また、成形構成情報システムによる一元管理が可能となり、業務効率が向上することにより、従来の商品とは違う付加価値のあるモノづくりとコスト抑制の両立が可能となった。事業の背景主軸商品の販売縮小によるブランド力の低下事業の成果顧客ニーズを反映した製品設計が可能に25〈事業計画名〉 生活者ニーズに答えた使い勝手の良いダストペール開発平成28年度補正革新的な成形法とIoTを用いた成形機による既成概念に捉われない高付加価値商品の開発株式会社 ■川国工業所
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