ものづくり補助事業成果事例集
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政府方針による建設業界でのICT活用推進-事業の成果-3Dレーザースキャナーによる測量技術改革3D技術を用いた測量・設計事業の展開 本事業においては、新たな測量技術として3Dレーザースキャナーと3D-CADソフトの導入を行った。 通常、測量は対象物(変化点)毎に細かくレーザーを照射して計測を行う必要があり、測り忘れの発生など非常に手間と時間が掛かる作業であった。3Dレーザースキャナーの導入で全方位へ秒間約5万点の照射が可能となり、非常に高精度かつ高速、加えて崖など危険な地形へ立ち入る必要が無くなったことで安全な測量が実現し、導入初期の時点で約3割のコスト削減、約4割の作業日数を短縮する事ができた。 合わせて導入した3D-CADにより地形情報を3次元的に把握でき、3D地形データ制作による設計精度の向上が実現し、より複雑な地形への対応も可能となった。-事業の背景-国土交通省の「i-Construction」政策発表 国土交通省が掲げる生産性革命プロジェクトにおいて、建設業界に深く影響する「i-Construction」が発表され、2016年頃より「ICTの全面的な活用(ICT土木)」が推奨されるようになった。CIM・ドローン・ICT建機などを活用し、土木分野における生産性・安全性の向上、イメージ改革、人材不足の解消を目的としたものであるが、そもそも日本の土木技術は世界レベルで見てもトップクラスであり、「i-Construction」によるさらなる技術革新で、日本の技術を世界にアピールするため、国土交通省が非常に力を入れている取り組みである。 この政策により、今後公共事業においてはICT活用が必要不可欠な参入条件となるなど、各事業者において急速な対応が求められている。 当社もこの流れを積極的に掴み、本事業に取組むことで総合建設コンサルタントとして培ってきた測量・設計技術をICT活用で発展させ、新技術の提案と事業の発展を目指す。事業計画名3Dレーザースキャナーを導入した三次元新技術提案による独自サービスの構築平成27年度補正スキャドロン 株式会社45

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