事業計画名インバウンド効果などで需要が高まる、和菓子などの化粧箱の生産能力向上計画平成29年度補正黒松紙器 株式会社古くは木板に和紙を貼る装飾の「貼り箱」-事業の成果-ボトルネックの解消と品質向上日本らしい“おもてなしの心”を形に 貼り箱製造において、深いサイズや大きいサイズのものは製造ラインが対応しきれず、一部手作業による加工が必要であり、生産能力のボトルネックとなっていた点に加え、ズレや反りといった不良率の発生要因でもあった。本事業において深型・大型対応の自動製函機を導入することで、手作業工程が機械化でき、生産リードタイムを約5割短縮することができた。加えて、手作業で発生していた不良率においても低減が認められ、生産品質・信頼性の向上が実現した。-事業の背景-日本らしい美しさと高級感を兼ね備えた「貼り箱」 従来、和菓子業界において「おかき」「あられ」等の贈答容器は、中身を保護する頑丈さと要求される深さから、紙箱より缶箱を使用されることが多かった。しかし、近年は缶の処分がし難いなどの理由から、缶箱より外観が美しく高級感がある貼り箱が好まれるようになっている。 また、貼り箱に入った和菓子類は「日本らしいお土産」として外国人観光客からの人気が高い。そこで、海外生産が多い缶箱より、日本の名産として国内産の貼り箱で統一したいと考える取引先も多く、深型・大型の貼り箱の供給体制強化と品質向上を目指し、本事業の実施を行った。39
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