青ネギ1本で生産から加工まで-事業の背景-安全かつおいしいカットネギを目指す-事業の成果-味と衛生を兼ね備えた製造ライン強化安定した供給で信頼を届ける 「殺菌水濃度調整点滴装置」「炭酸ガス供給装置」を導入し、殺菌水として使用する溶液濃度の自動調整が可能になった。この溶液は 実際の濃度以上に殺菌・制菌効果を発揮するため、品質管理要求には高いレベルで応えつつ、ネギへの負担の極小化が実現した 。 次に汚染の原因となる可能性が高いのが、包装段階で人の手に触れる度合いが多い計量作業であるが、半自動計量装置を導入し、計量効率が3倍になったことで、汚染の原因となりやすい接触を極力回避できる体制を整えた 。 これらの成果により、食味品質と衛生品質を高いレベルで兼ね備えたカットネギ製造ラインの構築が実現した 。 ネギは微生物や菌が繁殖しやすい作物である。繁殖を抑えるためには、特有のヌメリを除去し、水分を極力残さないようにしなければならない。通常、カットネギを製造する工程は、他の作物より濃度の高い殺菌水を使用して強く洗浄し、カットした後、長めに脱水をかけてヌメリや水分の除去を行う 。 しかし、このような洗浄・脱水工程を経たカットネギに、ネギ本来の風味や香りを持たせることは極めて難しく、一般的にカットネギは「おいしくない」と言われることが多い。 消費者は、より自然で健康的な商品を求める傾向が強い。塩素臭が残ったり、変色したり、野菜本来の味を失ったりしている商品は敬遠されていく。この矛盾の縮小に取り組み、「おいしいカットネギ」製造のためのライン確立を目指した 。事業計画名 “おいしいカットネギ”作りにこだわった製造ライン強化平成25年度補正株式会社 五條市青ネギ生産組合29
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